まつぼあの個人研究

「ミニマリストの服選び」の研究

「ミニマリストの服選び」のアンケートから分かった”モノ選び”の7つの因子

ミニマリストの服選び」のアンケート結果はこちら

matsuboar.hatenablog.com

 

ミニマリスト107人に答えていただいたアンケートのデータを、
大学の先輩に統計ソフトRで因子分析をしていただきました。

アンケートの47項目のうちの45項目から7つの因子が見つかりました。

 

ミニマリストの服選び」7つの因子

第1因子  モノ(機能・素材)重視
第2因子  時短・合理性重視
第3因子  いいもの志向で価格は二の次
第4因子  自分の価値観・こだわり重視
第5因子  人の視線を気にする
第6因子  日本人向け
第7因子  流行を気にする

 

 

第2因子は私が名前を付け、第6因子は少し変更、それ以外はN先輩に名付けていただいたものを採用しました。

ミニマリストの服を選ぶ条件は、アンケートの結果(自由回答)で見た通り、人によってさまざまでしたが、この7つの要因で、41%のミニマリストの服の選び方が説明できるという結果が出ました。

しかも、この7つの因子、服だけでなく物を買う際にも当てはまると思われます。

 

それぞれの因子を構成する質問は下の通りです。

第1因子  モノ(機能・素材)重視

着心地のよい素材を選ぶ
服の機能性.保温.防臭.撥水.速乾など.を重視する方だ
軽量またはコンパクトになるかも考えて服を選ぶ
毛玉ができにくい.摩擦に強い素材を選ぶ
丈夫で型崩れしにくい服を選ぶようにしている
はじめて買う服は必ず試着をする
服の生地.素材にこだわりがある
服の縫製のよいものを選ぶようにしている


第2因子  時短・合理性重視

持つ服の数を決めている
少ない数の服で生活できるということは自己肯定感につながっている
いつも決まった服を購入することが多い
次に買い替える時のことも考えて選ぶ
ブランドを絞ることで服選びの時間を節約している
1年のうちで長い期間.春夏秋.夏以外.春秋など.着られる服を選ぶ
家で洗えるものを選ぶ
なるべく買い物に時間をかけたくない
洗濯乾燥機で乾燥できるものを選ぶ
デザイン性が高いものよりもシンプルな服を好む
古くなったものはどんどん捨ててしまう
アイロンのいらない服を選ぶ
はやりすたれのないものを買いたい
重ね着できるような服を選ぶ

 

第3因子  いいもの志向で価格は二の次

値段が少し高くても品質の良いものを買う
値段が少し高くてもよい素材のものを買う
気に入ったものは高くても買う
ちょっと高くても有名ブランドの方が安心

第4因子  自分の価値観・こだわり重視

服選びには自分の基準やポリシーを持っている
自分の選択に自信がある
自分が.似合ってる..または.カッコいい...おしゃれ.と思う服を選ぶ
(服以外でも)たくさんの情報を集めたり精査することが得意だ
人がどう言おうが自分が好きなら気にしない
買い物をするのは好きだ.楽しい
よく考えてからものを買うようにしている
服を買うときは事前にネットで調べる


第5因子  人の視線を気にする

人からカッコいい.おしゃれだと思われたい
人から似合っていると言われるような服を選びたい
人に良く見られるような服を選ぶ
自分に似合う色の服を選ぶ

 

第6因子  日本人向け

自分のライフスタイルにあった服を選ぶ
自分の体形や骨格.骨格診断.にあう服を買う
外国メーカーの商品よりも日本メーカーの商品を選ぶ


第7因子  流行を気にする

大人気.または完売するような人気の服を持ちたい
新しい商品を取り入れるのが早い
流行っている服や今風のシルエット.ラインの服を選ぶ
目についてパッと買ってしまうほうだ

 

質問の分類を見ることにより、それぞれの因子の意味がより分かると思います。

第6因子に関しては、ライフスタイルや自分の体型に合う服を探すと日本のブランドになるということなどと推測されます。


第7因子に関しては、アンケート結果から少数派だと思われますが、定番の服に飽きたり、トレンドも入れたい人、少数の流行のファッションを着倒すという人もいるので、必要な因子だと考えます。

 

この因子分析は男女合わせた全107人のデータより作成しました。
男性、女性で分けて因子分析をすることもできますが、因子が少なくなってしまい、アンケート結果で浮かび上がった各セグメントの特徴をうまく説明できないと考えたためです。

 

さて、7つの因子で、下のようにレーダーチャートを作ってみると、
どの因子が自分には強く影響していて、どの因子は弱いのかを、視覚的に知ることができます。また、他人に自分の重要視していること、あまり気にしていないことも視覚的に伝えることができます。

例 あるミニマリストの因子優先度

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*1~5段階、5が影響度合いが一番強い

 

7つの因子でレーダーチャートを作りたい方は、下のテンプレートをお使い下さい。

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このテンプレートで、「モノ選び」としたのは、

上で述べたように、モノにも当てはまると考えられと考えたからです。
例えば、財布だったら、

 

第1因子 モノ(素材・機能)重視 → 本革・軽い・薄い

第2因子 時短・合理性 → 丈夫で長く使えそう。古くなっても買い替えることができそう

第3因子 いいもの志向で価格は二の次 → 少し高くてもいいものなら買う

第4因子 自分の価値観・こだわり重視 → 自分がカッコいいと思うもの

第5因子 人の視線も気にする → 人からもカッコいい、おしゃれだと思われたい

第6因子 日本人向け → 日本のお札とコインのサイズにぴったりの財布

第7因子 流行を気にする → 今人気のブランドや、新商品

 

 

というようになります。

また、自分の買ったものを下のように書けば、自分の評価としても使えそうです。

 

モノ重視     ★★★★★

時短・合理性   ★★★★★

価格よりいいモノ ★★★☆☆

自分のこだわり  ★★★☆☆

かっこよさ    ★★★☆☆

日本人向け    ★★☆☆☆

流行度      ☆☆☆☆☆

 

必要で好きなものだけを選ぶミニマリスト、彼らの服やモノの選び方は、失敗しない買い物をしたい方、考えずに買ってモノが増えてしまう方にもきっと役に立つでしょう。

 

 

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 Rでの因子分析

スクリープロットにより因子数決定

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 パッケージPsychを利用

リマックス回転解、最尤法

因子 ML2 ML5 ML1 ML4 ML3 ML7 ML6
因子寄与 3.81 3.53 2.93 2.82 2.75 1.87 1.86
因子寄与率 0.08 0.07 0.06 0.06 0.06 0.04 0.04
累積因子寄与率 0.08 0.15 0.21 0.27 0.33 0.37 0.41

「ミニマリストの服選び」 アンケート結果

専門職大学院経営戦略研究科のマーケティングの個人研究で2019年6月20日から7月5日で行った「ミニマリストの服選び」のアンケートの結果です。WEBアンケートをメールおよびTwitterでお願いし、107人の方に回答していただきました。
ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。

 

*アンケートは、事前にミニマリスト男女10名ほどのブログから服に関しての投稿の記事を集めテキストマイニングを行い、頻出ワード、係り受け解析などから見た特徴をもとに、質問を作成しました。

回答者属性

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男女別年齢

*注1 10代の女性、40代の男性、50代以上の男性と女性は回答者が少ないため、個人の特性、趣向などによる偏りを考慮する必要があります。

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*注2 生活圏5(田舎)に住むミニマリストの回答数が少ないため、生活圏5(田舎)の結果には個人の特性、趣向などによる偏りを考慮する必要があります。

 


ミニマリストの服選び」質問と回答
以下の質問に対し、1.よく当てはまる から 5.全く当てはまらない までの5段階で回答

以下の文章中で、パーセンテージで表した割合は、1.よく当てはまる、2.当てはまると答えた人の合計の割合とする。

 

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【性別x年齢】女性の方が4ポイントほど高いという結果。50代以上の男性は基準やポリシーはないようだ(注1)

【性別x生活圏】都心の男性は相対的に低い(71%)

 

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【性別x年齢】
女性10%、男性2%が、1.とても当てはまる、または、2.当てはまると回答
30代の女性が12.5%と若干高い
【性別x生活圏】生活圏4(田舎寄り)の女性が突出して高い(43%)

 

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【性別x年齢】総じて高い割合(9割以上)だが、50代以上の男性はどちらでもないと回答。(*注意1)
【性別x生活圏】都心の男性と生活圏4(田舎寄り)の女性は若干低い(71%ずつ)

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 【性別x年齢】女性(57%)より男性(74%)がネットで調べ、特に男性の20代(86%)、30代(73%)は事前に調べる割合が高い

【性別x生活圏】男性は都心から田舎に行くにつれてネットで調べているが、女性は反対の傾向

 

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【性別x年齢】男性の方が女性より17%ほど高い。男性は20代、30代が割合が高い。女性は、年齢軸を横にしてV字になっており、30代の女性は割合が低い(38%)

【性別x生活圏】一番比較しているのが都心の女性(86%)、次は生活圏3の男性(85%)、生活圏2(都市)の男女はともに40%台と低め

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【性別x年齢】試着するのは50代以上の女性(100%)、続いて30代の男性が(90%)、40代の4女性(72%)、20代の男性(70%)、男性は40代以降はあまり試着をしないようだ
【性別x生活圏】男性の生活圏4(田舎寄り),生活圏2(都市)が高い

 

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【性別x年齢】よく当てはまる、当てはまると回答した割合は男性の方が女性より16%高い。一番高いのが30代男性(90%)、続いて20代男性(71%)
【性別x生活圏】1番割合が高いのは生活圏4の男性(89%)、続いて都心の男性(86%)、一番低いのが都心の女性(43%)

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【性別x年齢】40代の女性が安いものを求める傾向が高い(36%)。30代男性が一番低く9%のみ。

【性別x生活圏】田舎の女性が割合が高い(100%)(注意2)

 

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【性別x年齢】30代男性が一番高く(73%)、20代男性が2番目に高い(71%)。女性は年齢と共に機能性を求める比率が上がっていく。

【性別x生活圏】男性は田舎と都心で機能性を重視する割合が高い。(重視する機能が違う可能性もある)女性は生活圏4が高め。

 

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【性別x年齢】30代男性、40代女性が73%と高い、次に20代男性(64%)。30代までの女性、40代以降の男性は50%以下。

【性別x生活圏】都心に住む男性女性は当てはまる人の割合が低い(43%)

 

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【性別x年齢】素材に一番こだわりがあるのが、40代男性(100%)(注1)、続いて30代男性(90%)

【性別x生活圏】女性は都心の女性が93%と高い。男性は生活圏4が100%、生活圏2が92%と高い。

 

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【性別x年齢】男性の方が女性より素材を重視する傾向(男性81%、女性65%)。30代男性の100%がよくあてはまる、またはあてはまると答えている。

【性別x生活圏】割合が高い順に生活圏4(田舎寄り)の男性89%、都心の男性86%、生活圏3の男性85%の順

 

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【性別x年齢】女性の方が着心地を重視する傾向(女性92%、男性79%)、高い方から10代と50代以上女性100%(注1)、続いて20代女性96%、40代の女性91%。40代以上の男性は50%

【性別x生活圏】男性の生活圏3、生活圏2が低め

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【性別x年齢】30代男性は毛玉、摩擦に強い素材を選ぶ傾向(82%)

【性別x生活圏】都心の男性の割合が高い(71%)

 

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【性別x年齢】男性の方が女性より丈夫な服を選ぶ(男性70%、女性48%)。30代男性は81%があてはまると答えている

【性別x生活圏】田舎の男性100%(注2)、生活圏3の男性が85%と高い

 

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【性別x年齢】男性の方が縫製を気にする。グループ別では40代の男性は100%(注1)、続いて30代男性(81%)、次は40代以上の女性(63%~67%)。

【性別x生活圏】男女ともに生活圏2(都市)がダントツで高い(男性83%、女性81%)

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【性別x年齢】ブランドの方が安心と答えたのが一番高いのは、40代男性(50%)、続いて30代男性(36%)

【性別x生活圏】生活圏2(都市)の男性が42%と高め、その次は生活圏4(田舎寄り)の男性で33%

 

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【性別x年齢】総じて低かったが、50代以上の男性はあてはまるが(100%)(注1)

【性別x生活圏】都心の女性と生活圏4(田舎寄り)の女性が43%、生活圏2(都市)の男性42%と高め

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【性別x年齢】50代以上の女性(100%、注1)、続いて20代女性(74%)、40代女性と30代男性(73%)

【性別x生活圏】都心の人に高い傾向(女性93%、男性71%)

 

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【性別x年齢】男性の方が当てはまると答えている割合が14ポイントほど高い。50代以上の女性の67%が当てはまると答えている(注1)、20代の男性が32%で高い

【性別x生活圏】一番高いのが生活圏3の男性(39%)、次に高いのが都心の女性(36%)

 

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【性別x年齢】当てはまると答えているのは20代の男女1名づつと30代の女性1名のみ

【性別x生活圏】生活圏4(田舎寄り)の女性が14%と若干高め

 

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【性別x年齢】とても当てはまると回答したのは20代の男性1人のみ。40代女性が27%と高め

【性別x生活圏】都心の女性が36%と高い

 

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【性別x年齢】男性の方がはやりすたれのないものを買いたい傾向が強い。(男性88%、女性75%)全く当てはまらない、当てはまらないという人たちも女性3人、男性3人いた。

【性別x生活圏】都心の女性は低い(50%)、他は71%以上

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【性別x年齢】当てはまる割合が男性の方が16ポイント高い(男性91%、女性75%)

【性別x生活圏】生活圏4(田舎寄り)の女性は57%と一番低く、次に都心の女性64%が低い

 

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【性別x年齢】男性と女性とで1ポイントしか差がなかった。50代以上の女性が67%と他のグループより低い(注1)40代の男性は0%(注1)

【性別x生活圏】総じて高いが、生活圏2(都市)の男性が低め67%

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【性別x年齢】男性の方が女性より割合が高い(男性86%、女性70%)一番高いのは30代の男性(91%)、30代の女性が低め(54%)

【性別x生活圏】一番高いのが生活圏4(田舎寄り)の男性、次は生活圏2(都市)の男性。男性女性共に生活圏を横軸にしたV字カーブになっており生活圏3が谷(田舎の女性を除く)

 

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【性別x年齢】全体では男性の方が女性より3ポイント高い。女性は40代と50代以上が当てはまると答えた人が多い(91%以上)のに対し、男性は30代も高い(91%)、ちなみに30代の女性は70%。

【性別x生活圏】男女ともに都心と生活圏2(都市)が高め(86~92%)だが、男女ともに生活圏3が低い(男性69%、女性63%)。サンプルが少ないが、田舎の男性は100%(注1)。

 

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【性別x年齢】女性の方が自分に似合う色を選択する比率が高い。(女性86%、男性72%)女性は年齢共に割合が高くなる傾向。

【性別x生活圏】女性は都心(90%)から田舎(50%)に向かうにつれて低くなる。男性は生活圏3が低め62%。

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【性別x年齢】女性の方が8ポイント高い。女性も、男性(50代以上を除く)も年が上がるにつれてライフスタイルに合わせて服を選ぶ人の割合が多くなる。

【性別x生活圏】総じて高いが、都心の女性と生活圏2(都市)の男性、そして田舎の男女は100%(注1)

 

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【性別x年齢】全体では女性の方が6ポイント高め。30代の女性と男性はどちらでもない人が多い

【性別x生活圏】一番割合が高いのが都心の女性(57%)で、生活圏2の男性と生活圏4の女性が低い(25%、29%)

 

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【性別x年齢】全体では男性の方が11%高い。30代男性が突出して多い(73%)、続いて20代女性(56%)

【性別x生活圏】都市の女性と生活圏4(田舎寄り)の女性が低い(29%)

 

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【性別x年齢】一番トップは30代男性(73%)、続いて30代女性(70%)

【性別x生活圏】生活圏1-2(都心ー都市)の女性(71%)、生活圏3の男性(69%)が高め

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【性別x年齢】当てはまらないと答えた人は20代女性1人と30代女性1人のみ

【性別x生活圏】生活圏3の男性が低い(69%)

 

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【性別x年齢】30代~40代の男性(73%、100%)、10代の女性(100%)(注1)。一番低いのは40代の女性(45%)。

【性別x生活圏】都心の男性が100%、サンプルは少ないが田舎の女性も100%(注2)、一番低かったのが生活圏3の男性(38%)。

 

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【性別x年齢】男女ともに20代、30代に気にしていない人が少数いるのみ

【性別x生活圏】田舎の男性、女性は100%(注2)、続いて生活圏3の女性(95%)と男性(92%)

 

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【性別x年齢】女性の方がアイロンのいらない服を好む傾向(女性74%、男性60%)。100%の10代の女性を除き(注1)、男女ともに年齢が上がるにつれて割合が高くなっている

【性別x生活圏】都心の男性が86%、次は生活圏3の女性が84%、3位は都心の女性78%

 

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【性別x年齢】男性の方が洗濯乾燥機で乾燥できるものを選ぶ人の割合が18ポイント高い。しかし、30代の男性は男性の中でも相対的低め(36%)

【性別x生活圏】都心の男性が突出して高い(71%)、他は50%以下

 

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【性別x年齢】割合が高いのは男性は30代(64%)、40代(100%、*1)、女性は40代(64%)

【性別x生活圏】都心の男性と、生活圏4(田舎寄り)の女性が57%と若干高い

 

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【性別x年齢】男性女性あまり変わらず。30代がV字の谷

【性別x生活圏】都心の男性が100%と突出、他は79%以下

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【性別x年齢】女性の方が枚数を決めている割合が全体では高かったが、横軸を年齢にした場合V字になっていて30代、40代は低め、男性は年齢別でみると30代男性が高い(73%)

【性別x生活圏】都心の男性が71%で突出している。生活圏2(都市)の男性は一番低く42%

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【性別x年齢】一番重ね着できるような服を一番選んでいるのが、サンプルは少ないが10代女子(注1)と40代男性(100%)(注1)、続いて30代男性(70%)

【性別x生活圏】生活圏2(都市)の男性が64%で高い、生活圏4(田舎寄り)の女性と都心の男性が29%で一番低い

 

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【性別x年齢】30代の女性が低い(58%)

【性別x生活圏】田舎が男女で100%(注2)、生活圏2(都市)の男性が92%

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【性別x年齢】男性の方が女性より16ポイント高かった。女性は、年齢と共に情報を集めたり精査することが得意になるようだ。男性は逆に20代が一番高く、年齢が上がるにつれて低くなっていく傾向。

【性別x生活圏】田舎が男女で100%(注2)、生活圏4(田舎寄り)の男性も100%、続いて生活圏2の男性75%、一番低いのは生活圏4の女性で29%

 

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【性別x年齢】男性の方が女性より自分の選択に自信がある。(男性の方が25ポイントも上)

【性別x生活圏】田舎の男性100%(注1)、続いて生活圏2(都市)の男性92%

 

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【性別x年齢】全体では女性が3ポイント上。高いのは50代以上女性(100%、注1)、40代男性100%(注1)、40代女性91%

【性別x生活圏】高いのは田舎の女性100%(注1)、都心の男性86%、生活圏2(都市)の女性86%

 

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【性別x年齢】男性の方が11ポイント高い結果となっている。サンプルの多い年代の中ではどちらも30代が高い。

【性別x生活圏】田舎の男性100%、次いで都心の男性86%、生活圏4の女性が一番低い(43%)

 

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【性別x年齢】なるべく買い物に時間をかけたくない人もいるが、全く当てはまらないを選んだ、お買い物を時間をかけて楽しむ人々も存在する(20代の男性、40代以上の女性)

【性別x生活圏】都心の男性71%、続いて生活圏2(都市)の女性62%、真ん中(生活圏3)の男性62%

 

その他、服を選ぶ際に大事にしていること(自由回答)
女性

夫婦でミニマリストです。どちらも私服を制服化していますが、夫婦で出歩いた時にコーディネートがペアではなくてもリンクするように色や柄などは選んでいます。

自分らしさ

女性に生まれて良かったと思うような服や、自分を生かしてくれる服。

子育て中のため、複雑なデザインは選びません。お洒落な場所に出かけることも少ないので、カジュアルな服装やアウトドアブランドのものを選ぶようになりました。

さっと着れる服を選びます。
ボタンが多い服や後ろで止めなきゃいけないものは選ばない。
あとは持ってる靴に合うかでも選びます。

他の服との組み合わせ(とても好みの服でも、手持ちのボトムスとマッチしなそうなトップスは購入に至りづらい、など)

体型をカバーできる服であるか、コンプレックスな部分が目立たないか。

気に入ったものをとことん着るので、いつでも、どこでも手に入りやすいような店で買うことが多い

自分のイメージカラーに合っているか。
(明るい人→オレンジ、冷静な人→水色など)

踊ったり自転車で駆け回れる伸縮性(動きやすい)と無駄のないサイズやデザイン(絡まない・安全)を念頭において選んでいます。

自分らしさは持っていたいです。例えばユニクロやGUは無難ですが、被る可能性が高いところが気になります。

季節を問わず
上着は 三枚(ハーフコート、ジャケット、カーデガン)を大体の気温差で着ていまして、持っている全ての服に合うものを選んでいます。

その物と一緒に歳を重ねていきたいと思うかどうか。(長く着る前提です。)

トップスとボトムスの色を決めている

仕事でも、プライベートでも、習い事(運動系)でも全く同じ服を着ているので選ぶのが楽 そして体型や見た目が映えるようなものを着るので満足度も高い

部屋が木目やベージュで統一されているので、部屋の景観を損なわないよう服もベージュ系、または淡いグレーを選んでいます。
クローゼットを開けると、統一された色の服が少しだけ並んでいる状態が気持ち良いです!

埃が出にくい。

エコかどうかを気にします

すぐ乾くかどうか

安いものを定期的に買い替えて、新品をたくさん着られるようにしている。古着はリサイクルに出す。

元々かなりの優柔不断ですが、骨格&パーソナルカラー診断を受けてかなり服選びが楽になりました。また、誰かと一緒だと影響を受けやすいため、買い物は極力ひとりで行くようにしています。

ボーダーばかりにならないようにしている。

肌が弱いので、綿の物。
着心地で、首の詰まってない苦しくないもの。

●まだミニマリスト途上です。
●自分の身体は唯一無二の立体で、かつ、服は立体ありきの形であるべきと思っているので、その相性を確認するために必ず試着して購入します。ネットショッピングは必ず何らかの失敗に繋がるので、強い目的(※)が無いと初購入の商品はネット利用しません。
(※)強い目的は、例えば何月何日の結婚式二次会だけに下着として着るが二度と着なくても問題ない、例えばダイエットを鼓舞するためだけのメジャーとしての役割、などで役割と予算が合致するものだと購入します。
●服は理想と現実の差が客観的に判断しにくいと感じているため、街で着ている人やモデルではない一般的な体型の方が着ている事例をネット検索などでいくつか見ておいて、日々その差を埋めて判断できるように気をつけています。

手持ちの服(半数贈り物)に合うか。急ぎでなければリユースを探す。

365日同じコーディネートをしないための服

 

男性

ロゴは基本的にないものを選ぶ。色は3色まで

価格に関係なく、自分が心から惚れたものを選ぶこと。
1着10万円近いものであっても、ユニクロ無印良品のアイテムであっても「心から気に入っているかどうか」を軸に選んでいくと、失敗のない買い物ができる。

なるべくシンプルなモノを選ぶ。
人に話しかけられやすいような服の基準で選ぶ。(奇抜な服は持たない。)
シンプルでお洒落な人の意見を参考にする。

流行りに影響されない服を選びなから、流行り乗った服を選ぶことだと思います。ミニマリストといえど、かっこいい自分でいたいし、かっこいいと思われたいものです。

私服の制服化を目指して実践していましたが、同じ服に飽きて辞めてしまいました。私には自分の好きな服を着ることこそがストレスフリーに繋がることだと知りました。
服選びで大事なことはトキメキです。

エイジングによる変化

オートバイに乗ることが多いので安全性も考慮します。

清潔感を大事に、相手に不快感を抱かせないようにすれば、自ずとシンプルになると信じてコーディネートしています。また安い素材でも問題ないと思っています。

おしゃれ〉可能性〉社会的意義

いつも着ていて飽きないかどうか

世界中どこでも同じものが手に入る事を前提にしています。

筋肉質なのでフィット感を大事にしてます。

イメージモデルを常に持っておく

自分のスタイルを追求したいと思っています。まだ途上です^ ^

服は毎日着ても飽きない服にしています。
兼用できるモノは大前提に考えてモノを買うようにしています。
例 サンダルはビルケンシュトック。夏と普段使いできる+水辺に入っても脱げないサンダルにする。

コインランドリーユーザーなので服の枚数は少なくありません。しかし、使わない服はありません

 

【アンケートからの考察】

ミニマリストといえば、若い男性というイメージを持つ人が多いと思うが、アンケートでは女性の方が回答が多かった。実際の数と回答数がどれだけマッチしているかはわからないが、ミニマリストに女性は多い。また、ミニマリストとは別に、シンプルライフを送るシンプリストも女性に多く、シンプリストもミニマリストと同じように厳選して買い物をする傾向がある。さらに、オプティマイザーという人たちも存在する。また、「#ミニマリストになりたい」という#タグもInstagramでたくさん使われている。今回このアンケートは回答者をミニマリストに限定したが、出てきた傾向はもっと多くの層にも見られるものと考えられる。

 

男性は圧倒的に20代、30代が多いのが特徴だが、女性は40代も多い。ミニマリストという生き方が知られたのが最近であることを考えると、女性の方が新しい価値観に対して柔軟で、新しいライフスタイルに適応することが得意なのかもしれない。今回、子どもの有無は聞いていないが、出産、子育てが生き方を見直す機会になっているのかもしれない。

 

今回のアンケートでは、ミニマリストが服を選ぶ際にどのように選んでいるかを細かく質問した結果、全員がミニマリストであるが、性別、年齢、生活圏などで異なる特徴が見えてきた。

 

男性のミニマリストの方が女性のミニマリストより、より情報を集めたり精査して服を買っていることが分かった。また、男性は素材や機能に品質にこだわり、その分高くても買うが、女性は着心地を重視し、安いものを買いたい人もいるようだ。また女性は、おしゃれに見られるかよりも、服が似合っているか似合って見えるかを重視している。いくつかの項目で年齢を横軸にしてV字のグラフも何度か出てきたが、出産、子育てとの関連も推測される。

 

以下、セグメント別に。


都心に住む女性として、素材重視に流行のデザインやトレンドのラインなども取り入れた、人からもよく見えて自分に似合う服選びをしている像が浮かび上がってきた。

 

生活圏4(田舎寄り)の女性も、生活圏が違うにも関わらず都心の女性と同じようにトレンドを気にすることがわかった。しかし、他のセグメントに比べてあまり考えずに買うようである。

 

生活圏3の男性は、他のセグメントに比べ他人からの見た目を重視し、トレンドを取り入れている。

 

30代男性は、こだわりが強く、こだわりに合うものを探すために労力もかける印象。自分のこだわりに合うものにはしっかり対価を払う、よいものを選び、大事に着ている像が見えた。自分がいいと思うだけでなく、他人からどう見られるかも意識しているようだ。

 

都心に住む男性は、摩擦に強い毛玉ができにくい服を選び、洗濯乾燥機で乾燥し、メンテナンスにも買い物にも時間をかけない効率重視な像、事前に情報をがっちり精査するより、トライ&エラーで選んでいく姿が浮かび上がってきた。

 

女性は、年齢と共に自分に合う服を選ぶための情報を精査する力と手段を身に着けていくようだ。近年、女性の服選びの際に使われている骨格診断やパーソナルカラー診断などは40代から、都市部を中心に取り入れられているようだ。

 

一方、男性は20代の男性が一番情報を精査する力が高いと答えている。生まれたときからインターネットがあった世代であるため、ネットで検索する力、多くの情報から自分に必要な情報を見つける力などに自信があるのだろう。


 

回答者数の少なかったセグメントは、今後多くの回答者が得られるようであればまた調査したい。 

 

自由回答からわかる通り、多くの回答者に自分にとって大事にしていることがあり、ミニマリストの服と言っても、多様なことが分かる。テキストマイニングにより、毎日同じ服を着る人は男性に多く、女性は少ない服をコーディネートして着ているとわかっていたが、毎日同じ服装に飽きたらやめたり、自分のスタイルを追求している途中であったり、PDCAで改善し続けている様子が自由回答から読み取れる。制服化、少数コーディネートとよく聞くが、ミニマリストの服は柔軟に変わり続けるものなのかもしれない。

 

 

【最後に】

アンケートの期間に、Twitterで見つけられたミニマリストの数が289人で、回答数が107ということを考えれば、多くの方に協力していただいたアンケートであると言えるだろう。情報があふれる中で、自分で積極的に知りたい情報を集めて、その中から自分に必要な情報を精査する力をつけ、私生活でもその力をしっかり使っているミニマリストミニマリストという言葉が皆に知られ、ミニマリストのようなマインドセットが多くの若者に見られるようになった今、ミニマリストがどのように服を選んでいるかを知ることはとても意味があるものだと考え、個人研究で調べてみました。

 

 


↓ アンケートのデータから因子分析をした結果はこちらです

matsuboar.hatenablog.com